『肺炎球菌ワクチン』について
『肺炎球菌』とは

肺炎球菌は、体力が落ちている時や高齢になって免疫力が弱くなってくると、肺炎、気管支炎などの呼吸器感染症や副鼻腔炎、中耳炎、髄膜炎などの病気を引き起こします。
肺炎球菌による肺炎は、成人肺炎の25%~40%を占め、特に高齢者での重篤化が問題となっています。予防接種には肺炎の重症化を予防したり、死亡のリスクを軽減させる効果があります。
特に肺炎球菌に感染しやすく、重症化しやすい方は次のような人です。
- 65歳以上の高齢者の方
- タバコを吸われている方
- 長期療養施設に入居している方
- 手術で脾臓を摘出された方や生まれつき脾臓がない方
- 免疫機能が低下している方
- 慢性的な病気の方(心不全や慢性肺疾患・糖尿病・肝疾患・アルコール依存症の方など)
上記の方は特に予防するためのワクチンが重要です。
新しい肺炎球菌ワクチン『キャップバックス(PCV21)』

2025年8月、新しい肺炎球菌ワクチン『キャップバックス® 筋注シリンジ(PCV21)』が承認されました。
『キャップバックス®』は、成人の肺炎球菌感染症予防に特化して設計された肺炎球菌結合型ワクチンです。日本人成人の市中肺炎の原因となる肺炎球菌血清型の71.9%、侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)では80.3%に対応しており、『キャップバックス®』は従来のワクチンに比べてさらに広く肺炎球菌感染症を予防することが期待できます。
肺炎は日本人の死因の第5位で、肺炎で亡くなる方の97.8%は65歳以上の高齢者が占めています。肺炎球菌は、日常でかかる肺炎(市中肺炎)の病原微生物のなかで最も多い細菌です。また、肺炎球菌が原因となる感染症のなかでも重篤なのが、IPDです。IPDは本来、無菌である髄液または血液等から肺炎球菌が検出される感染症であり、発症した成人の22.1%が亡くなり、8.7%に後遺症が残り予後が悪いという報告があります。
キャップバックスの特徴
- 21種類の肺炎球菌に対応(従来のワクチンより広範囲)
- 日本人の市中肺炎の約72%、侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)の約80%をカバー
- 結合型ワクチンであるため1回の接種で長期間効果が持続
- 再接種が不要、原則1回接種で完了
当院のおすすめ
- 65歳以上の方
- 18歳以上で呼吸器疾患(COPD・喘息・間質性肺炎など)をお持ちの方に、一生に一度の接種で長期予防が期待できる『キャップバックス®』)をおすすめしています。
- 過去にニューモバックスなど他のワクチンを接種された方も、1年以上経過していれば接種可能です。
参考資料
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