ブライダルチェックを知ってますか?
将来、妊娠を考えている女性を対象にした婦人科検診です。
「ブライダル」という名称ですが、年齢や結婚の有無は関係ありません。妊娠を考えたときに妊娠や分娩に影響を与える可能性のある病気を把握し、早期に対応する事が目的です。
ブライダルチェックとは?
将来のご妊娠・ご出産に備え、母子感染する疾患、不妊や流産のリスクを高めうる感染症などをあらかじめ確認します。
- 将来的に出産を望んでいる
- 女性特有の疾患について幅広く検査したい
- 妊娠しにくくなってしまう病気、胎児へ影響が出てしまう病気のリスクを減らしたい
妊娠や分娩時に問題となるような病気の検査項目は?
子宮頸がんの検査は、 もともと定期的に受けておきたい検査です。
それ以外の項目も、妊娠に影響する病気なので、女性は一度でも受けておくと安心ですね
子宮頸がん
20代後半から多くなり、30才~40歳で発症のピークがあります。
癌がある程度進行するまでほとんど症状があらわれません。もし進行した状態でみつかれば、子宮を残すことができず、妊娠をあきらめなくてはいけないこともあります。
検診での早期発見が大切です。
クラミジア
性行為でうつる感染症です。感染を放置して卵管が障害されると、不妊の原因になります。
子宮筋腫
小さな筋腫であれば、症状もなく、妊娠への影響もそれほどないでしょう。
しかし、約5cmをこえると妊娠中の痛みの原因になったり、 早産や難産を引き起こすこともあります。
子宮内膜症
月経痛、下腹部痛、性交痛、排便痛を起こし、生活に支障をきたします。また、不妊の原因となります。
卵巣腫瘍
卵巣に水分や粘液がたまるのう腫は、ねじれたり破れたり感染がおこると、腹痛の原因になります。妊娠してから見つかると、慎重な経過観察を行い、手術が必要になることもあります。
貧血
女性は貧血になることが多いです。妊娠すると、血液の血漿量が増えるため、さらに貧血になる可能性があります。
糖尿病
糖尿病は若い女性では少ないですが、妊娠初期の高血糖が胎児の形態異常と関連しているといわれています。 妊娠中の高血糖で、胎児が大きくなりすぎて難産になることもあります。
甲状腺機能異常
甲状腺の機能異常は女性に多く、月経不順を起こします。30才前後の若い女性にも多くみられます。
風疹抗体価
風疹抗体価は、風疹にかかったことがあるかどうかを調べる検査です。
風疹抗体価が低い場合に、妊娠初期に風疹に感染すると胎児に影響がでるかもしれません。妊娠前にワクチンを打つことで、その危険を回避できます。
検査の結果何か見つかったら、と怖くて足踏みしている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、他の病気と同じく、婦人病も早期発見がカギとなります。
ブライダルチェックは、パートナーがいる方の場合は早い段階で自分たちの将来について話し合ういい機会になります。パートナーがいない方も、一度ご自身のからだの状態を確認することで、ライフプランを考える時間をつくってみてはいかがでしょうか。