月経前3〜10日の間続く精神的あるいは身体的症状があり、症状が月経開始とともに軽快ないし消失してしまう「月経前症候群」。
排卵後から2週間近く具合の悪い人もいれば、1日だけ寝込んでしまうなど、症状はさまざまです。
昔は月経が始まると数年で子供を産み始め、何人も出産することが多かったため妊娠や授乳による、無月経期間が今よりも頻繁にありました。現代は、晩婚化、少子化のために一生のうちに迎える月経の回数が極端に増えました。
そのうえ、ハードワークや様々なストレスのせいでPMSになる女性も急増しています。そういった意味でPMSは現代病ともいえるでしょう。
原因ははっきりとはわかっていませんが、女性ホルモンの変動がかかわっていると考えられます。
PMSの主な症状
身体的不調
- 頭痛、腹痛
- 下腹部痛
- むくみ、体の冷え
- 肌荒れ、体重増加
- 乳房のはりや痛み
- 強い眠気
精神的不調
- イライラする
- 不安や悲しみを感じる
- 集中力がなくなる
- 怒りっぽくなる
- 憂鬱気分になる
- パニックになる
日本では月経のある女性の約70～80％が月経前に何らかの症状があります。
思春期の女性ではPMSがより多いとの報告もあります。
PMSを改善するために
- バランスの良い食事
- ビタミン・ミネラルを積極的にとる
- 甘いものを避ける
- 適度な運動
- ストレス解消・休息
- PMSの症状を記録して体調管理
婦人科では、まずカウンセリングや生活指導などが行われます。
薬による治療が必要な場合はホルモン治療、痛みがある場合などは鎮痛薬、様々な症状に合わせた漢方薬も使われます。
なかなかPMSの症状が改善されず、日常生活に支障が出てしまうほど重い場合は、PMS以外の病気が原因で不調に陥っている可能性もあるため、医療機関に相談してください。
