厚生労働省の研究報告によると、ヒートショックなどを含め、入浴中に急死した人数は全国で年間1万9000人と推定されていて、去年、交通事故で無くなった人数の約7倍にもなります。
11月~2月までの時期がヒートショックの好発時期と言われています。
急に寒くなってきた今こそ注意が必要です!

ヒートショックとは

暖かい部屋から寒い部屋への移動のイラスト

暖かい部屋から寒い部屋への移動などによる、急激な温度の変化によって、血圧が上下に大きく変動することをきっかけにして起こる健康被害のことです。
この血圧の乱高下に伴って、失神、不整脈、脳内出血、心筋梗塞、脳梗塞などの病気が起こります。

起こりやすい人の特徴

ヒートショック
  • 65歳以上の方
    ヒートショックによる入浴関連死は65歳以上が80%以上を占めています。
  • 生活習慣病のある方
    ヒートショックによる死亡事故は、心筋梗塞がもたらしているケースが多いです。糖尿病、高血圧、肥満は動脈硬化を引き起こしやすく、血管が詰まりやすくなったり硬くなり、心筋梗塞や脳梗塞の要因になります。高脂血症、高尿酸血症、ストレス過多、喫煙なども同様に要因の一つです。
  • 睡眠時無呼吸症候群、動脈硬化、不整脈のある方
    血圧に関連する症状がある人は特に注意が必要です。
  • 浴室、トイレに暖房設備がない
    ヒートショックは寒暖の差によって引き起こされます。
  • 熱いお風呂が好き、また、長風呂してしまう人
  • 食後や飲酒後すぐにお風呂に入る方

ヒートショックを防ぐために

  • 入浴前と後に水分を補給する。
  • 脱衣所、洗面所、トイレなどに暖房器具を設置して気温差を小さくする。
  • 食後は1時間以上空けてから入浴する。
  • 飲酒は入浴後に。
  • ゆっくり温まる。
  • 湯温は38℃~40℃の低めにする。
  • 長湯をしない。
  • 浴槽から急に立ち上がらない。
入浴のイラスト

寒い日にお風呂に入ってゆっくり温まるのは、とっても幸せですよね。
冬場の入浴の温度環境や体調によっては、疾病の発症や、命に関わる大きな事故につながる場合もあります。
安全で心地よい入浴時間を過ごせるように、家の中での寒暖差を減らすように工夫し、生活習慣病の予防を心掛けましょう。