コロナ禍での生活は、手洗いや買い物に行ったときなど、手を消毒する機会が増えたと思います。それに加え今の季節は特に皮膚の乾燥が気になるのではないでしょうか?

乾燥肌

乾燥肌イメージイラスト皮膚の皮脂や水分量が不足して肌が乾燥している状態のことで、ドライスキンまたは乾皮症とも呼ばれます。皮膚本来のバリア機能が低下し、皮膚のつっぱり感やかさつき、粉吹き、かゆみなどの症状がみられます。
男性では50歳ごろから、女性では40歳ごろからホルモン分泌の影響で皮脂の分泌が減り、皮膚が乾燥しやすくなるともいわれています。

乾燥の原因

入浴イメージイラスト健康な皮膚の角質層では、10%~20%の水分を含んでいます。この水分量を保つために角質層では、肌の潤いに重要な役割を果たす天然保湿因子(NMF)アミノ酸や尿素、セラミドなどの細胞間脂質が存在します。また、皮膚の表面に分泌される皮脂で構成される皮脂膜で皮膚を覆うことで乾燥を防ぐはたらきをしています。
空気の乾燥、衣類による摩擦、紫外線などでバリア機能が低下すると、皮膚の中に水分を留めておくことができず、乾燥肌になります。 皮膚の洗いすぎこすりすぎ、熱いお湯での入浴や石鹸の使い過ぎ、不規則な生活、ストレスなどでも皮膚は乾燥しやすくなります。 また、高齢者も皮脂や発汗量が減少し、皮膚も薄くなるため乾燥しやすいです。

スキンケア

肌の断面図イラスト乾燥肌を予防するためには、まず角質層を傷つける、または皮脂を除去しすぎる習慣を見直し、正しいスキンケアを行うことが大切です。

①保清:皮膚を清潔に保つ

②保湿:皮膚に潤いをあたえる

③保護:刺激をさけて皮膚を守る

  • 入浴の時にタオルでゴシゴシとこすったり、洗浄力の強いボディソープを使ったりすると、角質や皮脂が奪われ、バリア機能が失われてしまいます。皮脂のコーティングを壊さないように、泡でやさしく洗ってよくすすぎましょう。
  • 水仕事をする時は、ゴム手袋を活用するなどして、肌のバリア機能を守りましょう。
  • 入浴や水仕事の後は、10分以内に保湿剤を塗り、皮膚の水分を逃がさないようにしましょう。
  • 充分な睡眠、バランスのよい食習慣を心がけ、肌のターンオーバーのリズムを整えましょう。
  • 空気が乾燥しがちな冬場は、部屋を加湿して肌の乾燥を防ぎましょう。
  • 紫外線対策をしっかりと行い、肌へのダメージを防ぎましょう。

乾燥肌を改善するには、基本的に“保湿”が大切です。

保湿剤イメージイラストまた、ホルモンバランスを整える、腸内環境を整えることでも、乾燥肌を防ぐことができます。
セルフケアを続けていても症状が改善しない、または悪化している場合は、医療機関を受診しましょう。