ここ数年、暑い夏が続いています。
令和4年(5月~9月)の熱中症による救急搬送人員はおよそ71,000人。
多くの方が救急搬送されていますので、熱中症予防対策をしましょう。
熱中症を引き起こす条件には、気温が高い、湿度が高い、日差しが強いなどの環境条件、また、乳幼児や高齢者、暑さに慣れていないなどの体の条件、長時間の屋外作業などの行動の条件があります。 これらの環境条件の下で、体から熱が放出されにくくなることで熱中症が発生しやすくなります。
「暑くなり始め」「急に暑くなる日」「熱帯夜の翌日」は特に注意し、気温や湿度が著しく高い環境では、なるべく激しい運動や作業を控えるようにしましょう。
屋内でも閉め切った部屋や、風通しが悪い場所では熱中症の危険が高まります。
同じ環境にいても熱中症になりやすい人とそうでない人がいます。
こんな方は注意
高齢者
- 加齢により体に水分を蓄える力が弱まる
- 感覚が衰えがちで、喉の渇きや体の不調を自覚しにくい
- 心肺機能低下で脱水を起こしやすい
- 常用薬の影響
乳幼児
- 体重に対する体表面積が大きく、脱水を起こしやすい
- 身長が低く輻射熱を受けやすい
- 遊びに夢中になると喉の渇きを忘れがち
女性、妊婦
- 筋肉量が少なく、特に月経中は体が脱水傾向に
- 妊娠中には基礎代謝が上がり、体温が高くなりやすい
- 通常より水分が必要で脱水になりやすい
肥満やダイエット中
- 体内に熱がこもりやすい
- 水分や栄養不足で脱水を起こしやすい
暑さに体が慣れていない、疲れている
- 体温調節機能が乱れやすい
- 持病がある
まずは熱中症にならないために!
- ①水分補給
- 喉の渇きを感じる前に、水分や塩分などこまめに補給。
- ②日光を遮る
- 屋内では簾やカーテンで直射日光を遮る、扇風機やエアコンで温度、湿度の調整をする。屋外では帽子をかぶったり、日傘をさしたりする。
- ③服装の工夫
- 外から熱の吸収を抑え、体内の熱を逃す服装。綿や麻の素材、襟や袖周りがあいたものなど。
- ④暑さに備えた体づくり
- ウォーキングなどで汗をかく習慣を身につけたりして、日頃から暑さに体を慣らしておく。
熱中症の予防には、三度の食事を摂ることが大切です。日本人の食事は塩分が多いので、食事がきっちりとれていれば水分、塩分、栄養は足りています。
また、喉が渇かなくても、こまめに水分補給をしましょう。
熱中症のリスクが最も高いのは高齢者ですが、若い人でも発症します。健康な人でも重篤化する場合もあり、決して油断しないようにしましょう。